使用済み家電のプラスチックマテリアルリサイクル技術の開発

摘要

一方，リサイクルプラスチックを家電製品に適用するためにはRoHS（Restriction of the use of certain Hazardous Substances in electrical and electronic equipment）指令への対応が必須である．RoHS指令とは，欧州の電気·電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する指令である．鉛，水銀，カドミウム，六価クロム，臭素系難燃剤2種（ポリ臭化ビフェニル：PBB，ポリ臭化ジフェニルエーテル：PBDE）の6物質の使用が規制されている．家電から回収されたプラスチックでは，RoHS指令対象物質のうち臭素系難燃剤の混入が課題である．従来は比重選別により除去していたが，一部の臭素を含まないプラスチックも排除され，回収率の向上が課題となっていた．本稿では，プラスチックの自己循環リサイクルの増大を目的に新たに開発した臭素系難燃剤含有プラスチックの選別技術について述べる．