京都議定書と国内担保措置－地球温暖化対策推進大綱の概要

摘要

気候変動問題については，10年以上にわたる長く厳しい国際交渉の過程において，1997年の東都会議(COP3)で京都議定書が採択され，昨年のCOP7で各国が京都議定書を実施するためのルールが決定された（マラケシュ合意）．これを受けて，わが国では京都議定書の批准とそれに必要な国内担保措置の制度化の準備に着手した．まず，COP3 の翌年に政府が決定した「地球温暖化対策推進大綱」を全面的に見直して，本年3月に新たな大綱を決定した．また，国会の審議を経て，本年6月に京都議定書を批准（正確には受諾）するとともに，同議定書の国内担保法である地球温暖化対策推進法改正法が制定された．