京都議定書批准に向けて--新しい「地球温暖化対策推進大綱」（その1）

摘要

主要先進国は，2002年10月の第8回気候変動枠組条約締約国会議（COP8）までに，さらに可能であれば，9月に開催される「持続可能な開発に関する世界首脳会議」（ヨハネスブルグ·サミット）までに，同議定書を批准することを目標に諸般の準備を進めている。 日本では，削減を義務付けられた温室効果ガスの削減目標を達成することを保証するために，各種の枠組み，法律の整備が必要となる。3月19日に政府の地球温暖化対策推進本部は，京都議定書の実行計画として，新しい「地球温暖化対策推進大綱」を決定した。 引き続き政府は，現在開催中の第154次通常国会で京都議定書の批准を行うべく各種施策を準備中である。以下では，本大綱決定に至る経緯を振り返り，同大綱の内容および，各方面からの同大綱への反応を政府関係資料を中心として紹介する。