我が国のエネルギー政策について

摘要

エネルギーは，国民一人一人の生活や産業に欠かせないものです．このため，エネルギー資源の大部分を輸入に依存している我が国は，二度の石油危機の経験を経て，安定供給の確保に努めてきました．日本の一次エネルギー自給率は，4％程度（原子力含むと約20％）と他国と比較しても極めて低い数字です．こうした現状の中で，世界のエネルギー需要がアジアを中心に増加傾向にあること，我が国のエネルギー供給の半分を占める石油の中東依存度が9割近くに達していることを踏まえれば，安定供給の確保はこれまでと変わらぬ重要な課題です（図1～図4参照）．この点につきましては，原油と比較して地域偏在性のない天然ガスへのシフトの加速化など，具体的な検討を進めているところです（図5参照）．