交通広告における「デジタルサイネージ」のトレンド

摘要

「デジタルサイネージ」というキーワードが広告業界の一部で使われ始めたのは2006年頃のことである。デジタルサイネージとは、DSC（Digital Signage Consortium）：デジタルサイネージコンソーシアムの定義によれば、「屋外·店頭·公共空間·交通機関など、あらゆる場所で、ネットワークに接続したディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信するシステムの総称」と言われる。昨今、マスコミなどでは「電子看板」と訳されることも多いが、その機能も用途も多岐にわたっている。このデジタルサイネージの進化はディスプレイ技術や通信技術など、周辺技術の進歩によるところが大きいが、特に日本においては鉄道広告分野における伸長が著しい。本稿では交通広告におけるこのデジタルサイネージの現状と課題について概括してみたい。