鉄道車両駆動用誘導電動機の進歩

摘要

車両用VVVFインバータ駆動システムが開発され、車両駆動用主電動機に誘導電動機が採用されはじめて早いもので25年が経過した。 それまで車両駆動用電動機は直流電動機が主流であり、保守、小型軽量化、粘着性能等多くの点で優れた特徴を有する誘導電動機を採用することは多くの鉄道関係者の夢であったが、実用化が始まると、通勤、近郊電車だけでなく、新幹線、機関車、路面電車等、瞬く間に幅広い用途の車両に採用されながら今日に至っている。本稿では、車両駆動用誘導電動機の導入当初における考え方やその後の変遷について振り返るとともに、今後の方向性についての考察を述べる。