効率的な光線路設備運用のための小型かつ大容な量光識別素子の検討

摘要

光設備を効率的に管理·運用するために光線路上に設置する光識別素子（光ID）について検討した。光IDは光設備に固有の番号（識別番号）を付与し遠隔からの光測定にてその情報を読み出すものであり、光設備の接続状態の把握、属性情報の管理、故障探索の高精度化等に貢献することで、設備保守運用コストの削減に寄与すると考えられる。本検討では、波長多重型のファイバーブラッググレーティング（FBG）を用いて光IDを作製し、特定波長の反射の有無によりビットパターンを形成した。光IDに要求される低反射率性から極めて簡単な製造手順にて光ファイバ長1cmの領域に16波長のブラッグ反射を生成することができた。これは、16bitの情報容量を有する小型（～1cm）の光のが実現できたことを意味する。また、本検討では非対称間隔はブラッグ反射を得ることにも成功しており、任意のビットパターンを書き込み可能であることも確認した。さらに、模擬線路上に配置したビットパターンの異なる二つの光IDをC-OFDR方式にて読み出すことを検討し、設置した光IDの位置（分布）およびビットパターンを遠隔にて読み出すことに成功した。