小線源腔内照射治療における線源位置の特定

摘要

子宮頸がんなどの治療では、先端にRI線源を装着したワイヤを体外から腫瘍付近まで挿入し、患部に放射線を照射する治療法RALS（Remote After Loading System）が盛んに行われている。しかし、RI線源停留位置が想定された位置と異なる場合、正常な組織が障害される危険性がある。本研究では、治療前に別線源停留位置を決定するために撮影するCTと治療中に撮影するレントゲン画像から計画された線源停留位置とのズレを特定する方法について検討した。本邦のガイドラインでは、線源停留位置精度は1mm以内と定められているため、線源のズレを検出する際の精度も1mm以内の精度で検出する必要がある。CT画像から投影画像を作成し、体表上に貼付したマーカーをもとにレントゲン画像との位置合わせを行った後、線源と治療計画位置とのズレを計算した結果、1mm以内の精度でのズレの検出に成功した。