立位姿勢バランス評価システムの提案－ロコモティブシンドローム早期発見のための試み

摘要

ロコモティブシンドローム（運動器症候群）によって、高齢者が転倒骨折後に寝たきりとなり健康寿命低下をまねく場合がある．運動機能はその脳と神経調節機能に直結しており、この運動調節機能をチェックする事で脳機能も検証する事ができる．運動機能チェック方法1つに、片足または両足立ちでの姿勢バランスの観察があり、この立位姿勢バランスを推定する装置を試作した．本装置は、頭部と足圧中心位置から身体の揺らぎをモニターし、中心移動軌跡を可視化できるものである．今回、高齢者を対象に検証を行い、姿勢バランスを定量的に分析し、ロコモティブシンドロームの早期発見に活用できる可能性を考察した．