相互相関と二乗差を用いた照明変化にロバストな静止物体検出方法

摘要

日照やカメラのAGCなどの影響による明るさの変動があっても前景と背景を分離し，一定時間変化のない前景を画像中の静止領域としてロバストに検出する方法を提案する．背景画像と入力画像の注目画素近傍領域において相互相関と二乗差の重み付和を比較することで前景か背景かを判定する．背景画像は，複数フレームの画像の加重平均を逐次計算して作成する．前景判定の信頼性を高めるため，相互相関と二乗差に加えて，正規分布モデルに基づく閾値決定を行う背景差分の結果を併せて用いる．合成画像を用いたシミュレーションと，実画像を用いた評価により複数の外乱要素がある環境においてもロバストな静止物体検出が行えることを示す．