可動枠を用いた部分重畳表示型ビデオチャットにおける発言の分析

摘要

近年，Skypeなどの無料でビデオチャットを行えるツールが普及してきている．またその機能がFacebookやGoogle＋といった大規模SNSに組み込まれたことや，Webカメラの普及により，容易にビデオチャットを行える環境が整ってきた．従来，メディアスペースによって遠隔地間を対面環境に近づける試みが多くなされてきた．大画面のディスプレイで遠隔地の相手を等身大に表示することや，ハーフミラーを用いたシステムで，アイコンタクトを可能にすることによって，遠隔地にいる相手の存在感が増すこと問が分かっている．そこで，新たに枠外へ手を出せる機能（越境表現）を備えたドアコム（新ドアコム）を開発した．本稿では，部分重畳表示型ビデオチャット“ドアコム”における，越境表現の効果を確認するために実験を行った．