ファイバブラッググレーティングを用いた光符号器／復号器の開発 -- シングルモードファイバ伝送距離拡大の検討

摘要

FBGを用いた時間拡散波長ホップ符号方式の光符号器／復号器において、符号に使用する波長間隔を狭くすることは、帯域利用効率を高めるだけでなく、伝送時の分散耐性を高めるという点においても有効である。しかし、FBGのサイドローブ低減が不十分であると、光符号器／復号器にRZパルスを入力したときに反射されるパルス波形において、メインとなるパルスに加えてサブパルスが生じる。 今回、サイドローブを低減するFBG作製プロセスを開発し、サイドローブ抑圧比を約31dBまで向上させた。 その結果、0.4nm間隔（50GHz間隔）の波長で符号を構成したときも、サブパルスの抑制を可能とした。 さらに、このFBG作製プロセスを用いて、分散補償機能を付加した光符号器／復号器を作製し、SMFによる伝送実験を行った。 その結果、伝送速度10Gbit/sで、分散補償デバイスを必要としないSMF40kmのエラーフリー伝送が可能であることを確認した。