クリーンルーム空調の省エネルギー技術：冷凍機用ポンプ流量制御システム－冷凍機用ポンプ搬送動力削減のための省エネルギー技術

摘要

平成17年2月、気候変動枠組条約に係わる締約国会議（京都会議）の議定書が発行され、わが国の国際的な責務として省エネルギーの更なる推進が不可欠となってきている。 中でも空調設備は、建物の運用に関わる消費エネルギー量の約40％を占めており、省エネルギー対策が急務となっている。当社が開発した「冷凍機用ポンプ流量制御システム」（以下、フロースマート）は、熱媒搬送系の省エネルギーシステムである。 冷凍機側に設置された一次ポンプおよび冷却水ポンプの回転数を、インバータを利用し、空調負荷に応じた流量となるように制御することによって、ポンプの搬送動力を大幅に削減するシステムである（特許第2899437号、特許第3365997号）。 特に年間運転時間が長い工場や病院などの建物用途でより大きな削減効果が得られ、クリーンルームのように年間冷房を行っている場合にも有効である。本稿では、フロースマートの技術的特徴と、導入効果について報告をする。