流通の国際化と日本の現状：海外生産現場における食の安全検証と今後の課題

摘要

本稿ではこのような危険性を避け、マクロ的な視点にたって安全施策を立てるために、中国などのアジア地区を中心とした食の生産現場と国内の食の生産現場の実情を報告する。さらに、2001年に発生した我国初のBSE（牛海綿状脳症）問題で大きく変わった日本の食品安全施策を中心に具体的な取組み内容を概説する。 また、日本の労働人口の減少に伴う生産者不足と、増加する海外からの輸入食品の現状を踏まえて、安全性の検証と浮かびあがってきた問題点について整理した。 最後に、日本の食品産業が直面する課題に対してどのように取組めばよいのか一つの指針を示したので参考にされたい。