三相交流電力変換器の電流検出誤差補正

摘要

一般的な三相インバータでは，電流センサを交流電流部に設置して電流制御を行う。しかし，電流センサや周辺回路部品の精度によっては，検出時にオフセットとゲインのアンバランス誤差を生じる。モータ制御の場合，上記誤差によって生じる電流脈動は1，2次周波数成分のトルクリプルとなり，振動の一因になる。当社では，振動抑制制御手法として周期外乱オブザーバを開発してきた。これを応用し，電流センサ検出誤差をオンラインで補正する新しい電流検出誤差補正手法を開発した。また，従来のトルクリプル抑制制御を併用することで，モータ構造に起因した6，12次成分のトルクリプルも同時に抑制できる。