マッシュルーム型EBG(Electromagnetic Band Gap)構造に抵抗素子を付加した薄板型電波吸収体を用い,個々のマッシュルーム(方形電極)で吸収された電波強度を計測することで,吸収体表面に入射した電波の2次元強度分布を高速に計測する手法を提案する.EBG電波吸収体の吸収特性をシミュレーション,等価回路及び実測により評価した.700MHz~1.8GHzの範囲で吸収(計測)周波数を可変できる装置を設計·試作し,実際にアンテナから放射された電波の2次元強度分布を計測·可視化できることを確認した.この装置を用いると,従来のようにセンサを空間的に走査することなく,電波ノイズなどの空間分布を高速に計測できる.またEBG電波吸収体自身をセンサとして利用しており反射を生じないため,周囲の電波環境を乱すことなく計測が可能であると思われる.
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