Reinhardのトーンマッピング関数に基づく逆トナンマッピング法

摘要

本稿では，LDR画像がReinhardのグローバルオペレータにより生成されているという仮定に基づき，LDR画像からHDR画像を生成する逆トーンマッピング法を提案する．提案手法は，パラメータ不要かつ低い演算量で逆トーンマッピング処理を実行可能である．提案手法を用いることで，LDR画像を低い演算コストでHDR画像へ変換することが可能となる．加えて，Reinhardのグローバルオペレータにより生成されたLDR画像から，提案手法により再構成されたHDR画像を任意の関数で再トーンマッピングした結果は，真のパラメータを用いて再構成されたHDR画像を再トーンマッピングした結果と完全に一致するという特徴を持つ．実験の結果，従来手法と比較して提案手法が画像の構造的類似性を高く保持したまま，高速に逆トーンマッピングを実行可能であることが示された．