電力制約型FPGAアクセラレータにおけるマルチレベル実行制御手法の評価

摘要

高い計算性能の達成と電力効率の向上の観点から，FPGAアクセラレータがGPUと同様に主要なアクセラレータデバイスとなっているため，スーパーコンピュータなどの大規模システムにおいて利用が広がっている．大規模システムは，処理量の増加により消費電力の増加が深刻な問題となっている．しかし，利用可能な電力資源量によりシステムの性能は制約されるため，電力制約下での性能最大化が重要になっている．そのため，各計算資源に対する効率の良い電力配分が必要となる．CPUでは周波数など使用した制御手法がある．一方，FPGAの場合，動的に周波数を変更できるFPGAは限られるため，それ以外の電力制御手法が必要である．本研究では，電力制約型FPGAアクセラレータの動的電力制御を可能にするため，メモリアクセスとアクセラレータ回路の動作を止める制御回路を利用したマルチレベルな実行制御手法を提案する．