大径管溶接部の再生熱処理技術＜クリープ損傷による劣化部を現場で延命化させる応急対策技術＞

摘要

近年の発電プラントの維持·管理においては、稼働率の向上とメンテナンスコストの低減という相反する要求を両立できる、バランスのとれたメンテナンスが求められている。その一つとして、定期検査やトラブルによるユニット停止中の類似部位の検査により、停止期間中に延命措置が必要と判断された場合に、取替えることなく補修して延命化する応急対策技術が求められている。特に近年、材料の調達に時間がかかる大径管においては、その要望が強い。そこで本報では、クリープ損傷により劣化した低合金鋼の大径管の溶接部を、現地での誘導加熱の施工により延命化させる応急対策技術を開発したので、以下に報告する。