完成工事の4％で手直し工事を実施～全国建設業協会が公共工事における瑕疵の実態調査

摘要

生コン業界の瑕疵担保保証制度が4月から始まったが，建設業界でも国土交通省を中心に瑕疵保証制度の検討が始まっている。 その検討材料を提供する目的で全国建設業協会は，公共工事で発生する瑕疵の実態と受注者の瑕疵に対する意識について会員企業を対象に調査した結果をまとめた。 これによると，過去5年間の完成工事で「手直し工事」を行った割合は4.0％となっている。 不具合の発生原因は，「自然変象」「設計·発注者指図の誤り」「土地の沈下等」が高い割合を占めている。 これらを原因として，実際には構造物におけるコンクリートの不具合現象として瑕疵が認められることが多いという。 調査は，公共工事の瑕疵担保期間の延長や瑕疵保証制度の導入に関する議論を進める国土交通省に意見を提出する目的で実施した。 昨年8月に「瑕疵担保保証等検討特別委員会」を設置，会員企業が受注した公共工事における手直し工事発生の実態，瑕疵保証制度の導入等について会員企業の意識調査を行った。