欧州のCEマーキングとJISマークによるコンクリートの製品認証制度

摘要

欧州における建設製品については, CEマーキングが表示できる欧州標準化委員会（CEN）の整合欧州規格（hEN）の制定や欧州技術認証機構（EOTA）の欧州技術認証（ETA）の発行を通して，欧州連合（EU）と欧州自由貿易連合（EFTA）域内を自由に流通できる品質保証システムを構築する努力が，精力的に払われている。 すでに，コンクリート材料の一般セメント，骨材，混和剤のhENは発行されており，CEマーキングを表示した製品が市場で流通している。レディーミクストコンクリート（以下，生コンと略称する。 ）を含むEN206-1：2000は，CEマーキングの対象にはなり得なかった。 しかしながら，その品質保証システムは，その後にCEマーキングが表示できたこれらコンクリート材料のhEN制定の嚆矢となった。 建設製品の中でも生コンは，品質保証の難しい製品である。 わが国の生コンは，指定商品としてJISマーク制度の中で大きな比重を占めている。 JISマーク制度は，工業標準化法に基づいて制定されている製品JISへの鉱工業品の適合性を指定商品制度にして評価し，その品質を証明するシステムである。 平成16年6月に改正された工業標準化法のJISマーク制度は平成17年10月1日に実施に移され，JISマーク制度の認証手続きのすべてを民間機関が実施する第三者の製品認証制度へと変更される。