超音波含浸pitch系炭素繊維強化Al-Mg合金基複合材料の引張強きに及ぼす高温保持の影響

摘要

比強度·比剛性に優れた繊維強化金属（Fiber Reinforccd Metal：FRM）に関する研究がこれまで盛んに行われてきた。澤田らは，都市部の電力需要増大に対応する新しい大容量·低弛度送電線に関する研究を行い，強化繊維に炭化けい素繊維を用いたアルミニウム合金基複合電線（以下SiC／Al複合電線）の開発を行った。また，同様の研究ははかにも多数報告されている。このSiC/Al複合電線は大容量·低弛度の目標性能を満たし実用レベルであることが示唆されたが，一因としてSiC繊維のコストが障壁となり，いまだ広範囲での実用化には至っていない。そこで筆者らは，SiC繊維を炭素繊維に置換することで，製造コストを抑えた炭素繊維強化アルミニウム合金基複合材料（以下CF／Al複合材料）の送電線への適用の可能性を検討してきた。