大気中反応焼成によるSr-Zn-W型フェライト粉末の磁気特性ならびにボンド磁石の作製

摘要

本実験の結果をまとめると以下のようになる。 1）SrO ·xZnO·（2-x）FeO·8Fe_2O_3組成において，最も良好な磁気特性を示した試料の作製条件は以下のようである。 組成：x＝1.5，反応焼成条件：1300℃ X 4.0 h in air，添加物：SiO_2：0.3wt％，CaO：0.7 wt％，SrCO_3：1.0 wt％，アニール条件：1050℃ X 5 min in air。 また，このW型フェライト粉末の磁気特性はσ_s＝92.9 X 10~(-6)Wb·m/kg，H_(oj)＝187.8kA/mであった。 2）本実験で作製したW型フェライト粉末を用いた射出成形ボンド磁石を作製は若干粒子が小さく低密度であるため，一般的な射出成形ボンド磁石に比べ磁気特性が低いことが知られた。そこで，粒子径の大きいM型フェライト粉末と混合して射出成形ボンド磁石を作製したところ, 密度が向上し，磁気特性においても良好な値を得ることができた。 射出成形ボンド磁石の主な磁気特性は, 混合時間3.0 hにおいて，B_r＝295 mT，（BH）_(max)＝16：6kJ/m~3，H_(oj)=177kA/mであった。