総合知による装置管理の効率化

摘要

安全·品質·経済性に関する装置の運用状況は．生産担当が装置に求める性能に対して保全担当が応えている提供性能の過不足を半定量的に把握することによって知ることができる．そしてその過不足の把握には生産·保全の各担当が設備に対してそれぞれ抱いている信頼性を,相互に理解し合うことができる手法の開発が必要になる．装置の信頼性は自然科学的に証明きれた事実だけで評価できるのではなく，経験や推測に基づく想定も含んだ人間の総知に基づく判断が必要になる．このような状況にある信頼性の大ききを対比可能な形で理解することは,両担当がおよぼしている装置運営への影響を潜在危険の大きさとして体系的に半定量把握することで可能になり，運用段階における装置の総合的な信頼性も，その評価指標を確立することによって客観的に評価することが可能になる．