往復動型無脈動ポンプにおける微小脈動の低減（第1報：圧力による容積効率低下の要因評価）

摘要

モータを動力源とする単筒往復動型ポンプは、回転／往復動変換機構を持つため正弦波形の脈動がある。一方で高圧小流量の圧送の微少流量塗布となる写真感光剤塗布や合わせガラスの接合用途にはこの種の多筒ポンプが用いられるが、脈動が無いことが条件となる。このために、一定速度、一定加速度を組合せたカム形状のポンプを2台並列に用い、吐出流量を合成することで、往復動型無脈動ポンプを実現している。しかしながら用途上、外乱としての圧力変動に対して吐出流量の変動が許容されないにもかかわらず、2台のポンプの流量波形の重なり区間では、区間の開始時に微小な脈動が発生する。本論文では、この脈動の原因について解析を行うとともに、微小脈動消去に必要なカムの修正方法とその運転結果について述べる。