タイ勢の石化投資が活発化、オレフィン～誘導品／芳香族など続々－EGとフェノールを国産化へ／業績回復や累損処理も後押し－

摘要

1997年のアジア通貨危機以来、長らく停滞していたタイの石化メーカーによる投資が勢いづいてきている。PTT（タイ石油公社）系のタイ·オレフィンズ·パブリック·カンパニー（TOC）は、オレフィン増強と合繊向け誘導品の事業化に取り組んでいる。 また、アロマティックス·タイランド，パブリック·カンパニー（ATC）は、主力芳香族製品の拡張をこのほど終えた。 石化投資に追い風が吹き始めたこともあるが、ことさら両社にとっては、昨年まで抱えていた巨額の累積損失を減資により一掃ないしは縮小し、ある意味、株主から信任を得られたことが大きい。 非上場だったTOCは昨秋に株式公開も果たし、確たる資金調達源を手にした。