固体酸化物形燃料電池および燃焼·改質のための複合金属酸化物触媒材料の開発

摘要

固体触媒はエネルギー変換や環境分野でも大きな役割を担っている。本研究では酸化物や金属触媒を使用した燃焼触媒や改質触媒，燃料電池関連触媒など，エネルギー変換や燃料変換に関連した用途に関して触媒開発と評価を行った。このような触媒においては，ペロブスカイト,スピネルなど複合酸化物の多様な結晶構造を利用して，活性な成分を複合化し，成分間あるいは金属と複合酸化物との相互作用や酸化還元，固相反応による相変化を利用した触媒機能の向上について検討した。このような分野の触媒は，燃料の高効率利用や水素社会の実現に向けて，将来重要な技術になると考えている。炭化水素燃料からの高効率水素製造が重要であるのはもちろんである。また，合酸素化合物改質反応やアンモニアなど，エネルギーキャリアー物質からの水素製造も検討が必要であり，燃料電池の電極触媒など高効率なエネルギー変換への展開にも触媒が重要な役割を持っている。