現場で役立つうんちく事典

摘要

調合の規定量以上の水を加えて軟らかくした生コンのことを、『シヤブコン』といいます。 生コンに加水すると、単に水セメント比が上昇して強度が低下するだけではなく、材料分離や硬化不良および収縮を起こしてしまいます。 その結果、躯体強度が保てなくなるほか、柱，壁ではジャンカ，ひび割れ，コールドジョイントなどの不具合が発生しますし、スラブでは天端沈降や配筋に沿ったひび割れ、仕上げ材の接着不良などが発生します。 1964年開催の東京オリンピック期の建築ラッシュでポンプ圧送工法が導入されて以来、圧送しやすい軟練りの生コンが好んで用いられています。 遅滞のない打設作業が優先され、現場加水はしばしば行われてきました。