リール最適化システムの実例とその効果－BLH Nobel製ROS（Reel Optimization System）－

摘要

紙·板紙やティッシュといった製紙·家庭紙の生産工程において，リール工程は出来上がった製品を最終的にロールに巻き上げる工程であるため，工程で発生する損紙が直接製品ロスにつながる重要な工程と認識されている。特許技術のBLH Nobel社製リール最適化システムは，油圧力とポジションの制御を行うシステムで，リーリングの全工程（スプールロールがリール上に着地して枠換えし，プライマリーからセカンダリーに受け渡されてジャンボロールを形成する）で，一貫してニップロードを直接計測·制御して全リール工程中のニップロードを常に一定に制御し，エアバブルによって発生するしわやクラックの発生を押えて損紙を著しく低減すると共に，ロール巻密度を一定にして，後工程でのロス（リワインデイング工程中のスリップによるロス）をも低減できるシステムである。以下に，リール最適化システム（ROS）と内蔵する診断システム（RDS）の海外での実例と効果を紹介する。