強力超音波の応用：超音波加振による細管内上下移動カプセル

摘要

本研究は、細管の振動エネルギーでカプセルを上下移動させることは可能となったが、細管の振動やカプセルの動きに対して、まだ力学的な理論解析は行われていない。 さらに、移動原理を解明し、カプセルの構造を改善すれば、より精度の高いカプセル輸送技術が可能になると思われる。 本実験は細管を立てた状態での実験であるが、水平方向の移動にも可能であり、また、長距離移動でも細管の途中に加振器を連続的に設置し、加振器を順番に加擬する方法も用いれば、可能であると考えられる。 本報告は、空のカプセルのみでの移動実験であり、物を詰めた状態でのカプセルの動きまでは考慮されていない。 物を入れればカプセルの重量が大きくなり、移動に影響が出ることは考えられ、今後は、カプセル重量と移動の変化について、実験と考察をする必要があると思われる。