地上デジタルテレビ放送放送中継用補償器NDC-2200シリーズ

摘要

現在の地上アナログ放送は2011年7月24日で終了となることが決定され，地上デジタル放送ネットワーク構築を完了することが急務となっている。そのため，中継局置局に際して短期間で大きな投資をする必要があり，コストの安価な放送波中継が望まれているが，フェージングや他局からの干渉などにより，受信品質が劣化する場合がある。また，地上デジタル放送波では，送受信チャンネルに同一周波数を用いるSFN (Single Frequency Network)中継局が可能であるが，送信アンテナから受信アンテナへの回り込み波によぅて，中継局の送信品質が劣化する場合がある。当社は，地上デジタル放送の放送波中継を行う際に必要となる，信号品質の改善を行う全種補償器の製品化を業界初で完了した。 各補償器は信号劣化の要因によって求められている効果が異なるが，その効果が十分得られているか検証実験にて確認した。 本稿は，地上デジタル放送で使用される各補償器について，その原理を紹介し，品質改善効果について報告する。