急速に売れ出したNMR用ヘリウム蒸発防止装置

摘要

ヘリウム不足が世界的に深刻化する中、これを逆に追い風としたヘリウム蒸発防止装置が急速に売れ始めている。真空チャンバー、クライオスクツトなどの極低温関連機器を製造する日本サーマルエンジニアリング（神奈川県相模原局緑区）は、NMR（核磁気共鳴装置）に的を絞った同装置を昨年度に20台販売。今年度はその5倍増となる100台の出荷を見込んでいる。同社の佐保良二専務は「この装置は発売後の6年間でたった4台しか売れなかった。しかし昨年秋に勃発したヘリウム不足を境に風向きが完全に変わった」と語る。