希土類酸化物触媒を用いた有機化学反応：ジオール類の脱水反応

摘要

希土類酸化物はアルコールの脱水反応に対して特異な触媒作用を示すことが報告されている。希土類酸化物上では，2-octanolのような2－アルコールが1-octeneのようなα-オレフィンへHofmann脱離（β位のプロトンが複数存在する脱離反応において，最も置換基数の少ないアルケンが生成）することが古くから知られている。酸化セリウム上では，フェノールのオルト位選択的なアルキルイヒ反応が進行する。また，酸化セリウム上では，エタノールや酢酸が二量化分解しアセトンを生成するいわゆるケトン化反応が進行する。