2007年国際LPガス海上需給展望市場は構造転換スタートの年

摘要

2006年も国際LPガス市場は大波瀾の年だった。 サウジアラムコのCPは，1月にはプロパンが前月比51ドル上げの575ドル，ブタンが同41ドル上げの585ドルの超高値でスタートした。 ところが，2月には更にプロパンが47ドル上げて622ドルに，ブタンが421レ上げて627ドルとなり，500ドル台も初めてのことなら更に大台替わりとなった600ドル台も初めての経験であった。 しかも，2005年1月のCPはプロパンが365ドル，ブタンが372ドルと2005年のCPとしては最安値だったが，これが夏場6～7月に390ドル台となったのを例外に年間はば一本調子の上げとなった挙げ句の果て，2006年2月の600ドル台を記録したのである。 さすがに2006年も3月には下げ，4～6月は400ドル台を続けた。 だがそれも束の間。 7月からは急騰が始まり，9月にはプロパン563ドル，ブタン560ドルといつ再度の600ドル台となっても不思議ではない位置に付けた。 しかしながら，ここからCPは再び反落して11月のプロパン450ドル，ブタン470ドルをボトムに400ドル台を12月まで続けたのである。 2007年は2006年1月の再現を思わせる大幅上げのプロパン545ドル，ブタン550ドルでのスタートを切ったが，年初からいきなりの原油市況急降下に伴い，国際LPガス市況も大幅な下落を続けている。 2月CPは470ドル以下となる可能性も出てきた。 またまた大波瀾の年となりそうだ。 この間題は別稿で述べるので，ここでは2006年を振り返った上で2007年のLPガス海上需給状況を簡単に予測してみることとしよう。