HSCが25,250円，200円下げで決定15年度平均25,750円，2％の値上がり

摘要

新日本石油が王子製紙と進めてきた価格交渉が2月25日（水）に合意，1～3月分のHSC重油価格が決定した。 HSC重油の中央価格交渉は今年度も四半期単位で進められてきたが，すべて期中にスピード決着した。 　 合意したS分3.0％の価格は25,250円／kl（支払いサイト60日向け，京浜湾内平水船持ち届けベース）で，前期から200円下がった。値下がりは，原油価格は続騰したが，為替が一段の円高·輸入コスト安へ進んだため。 なお，推定コストで算出されていた仕切基準価格からは300円安くなった。 〗窕丐魏弦猡摔瑜盲?5年度のHSC重油価格はすべて決まったが，今年度も価格変動は小さかった。四半期ごとのS分3.0％は4～6月分が27,000円／kl，7～9月分が25,300円／kl，10～12月分が25,450円／klと推移してきており，4～6月分を除くと25,000円台前半に収まっている。四半期平均価格は25,750円になり，前年度平均の25,225円を525円（2.1％）上回ったことになる。 　 一方，来期は値上がりしそうなコスト状況にある。 HSC重油の価格に反映する2～4月コストのまだ3分の1も確定していない時期ではあるが，原油と為替の相場が目まぐるしく変動しているため，試算するたびに価格が変わる状態にあるように，月決め需要家へ競争見積もりで納入する販売業者にとっては苦しいコスト展開になっている。 そうした2月25日現在のコスト状況から試算すると，来期は25,800円／kl前後となり，今期から500～550円の値上がりになる。 価格フォーミュラや経費などは今年度のまま据え置かれることを前提とした予想である。