7月仕切続騰，大幅値上げ続行三桁市況に限界の産燃油需要家急増

摘要

7月の石油元売各社の仕切打ち出しは2カ月連続の大幅値上げとなる前月比（＋）7.3～（＋）11.0円／lとなった。 ドバイ原油東京市況終値は6月30日に136.45ドル／バーレル（中心値）の月間最高値を一つけた後も続伸し，7月3日は139.65ドル／バーレルの史上最高値更新となった。 原油市況暴騰下の6月値取りは強硬で，生·販はSSのガソリンからインタンク産業用燃料まで，6月仕切上奏分となる約13～15円／lを販·消から取り切ったという。 止まるところを知らない暴騰で続く8月仕切も続騰見通しだが，販·消の7月価格交渉は2カ月連続の二桁台値上げが焦点で，需要家はあまりの急激な値上げに動揺を隠せ率い。 7月値取りで先行したSSのガソリン市況は，需要減で弱含んだ6月後半の値下げ分も含めて全国的に10～15円／かもの大幅値上げを月初に準成し，現在のレギュラーガソリンはついに180円／l台に上昇して1982年の第二次石油ショック時の最高価格と並んでいる。 一方の大口中間三晶市場は，販·消の6月値取り交渉が出物薄もあって大混乱となる中，大幅値上げが強硬されて大口安値も100円／l台が増えてきた。 7月は更に10円／針超の値上げを目指すが，油価高騰が直撃している漁業家や陸運業界にとってはこれは限界を越えるもの。国に対して補助金の拡充や国内需給優先·安定供給確保の要望が強く打ち出され，漁業団体は7月15日に前代未聞の全国十斉休漁を実施する。 また，官公需の7月以降分の入札では応札業者が集まらない事態も起こっており，急激かつ大幅な値上がりによる混乱が中間三晶市場に広がっている。