国際会議で盛り上がるDME北九州に続き上海でもシンポ

摘要

原油が明日にも100ドル／バーレルを突破しようかという情勢下，石油需要は大幅な鈍化気配もみせないままに推移しており，先行きの需給タイト化の中で石油の金融商品化が一層進んでいる。 同じことがトウモロコシ·大豆·小麦といった食糧でも進行中だ。 人類の基本的営みに必要不可欠な生活必需物資であるエネルギーと食糧を投機の慰みものや異常なマネー·ゲームの対象としてはならない。 ましてや，この二大必需品を相争わせることで価格を吊り上げ合うような愚かな行為には早急に終止符が打たれなければならない。 その争いが醜い欲と結合して地球環境を取り返しようのないほどに破壊してしまう過程も，狂烈な勢いで進行している。 少なくとも我々は身近にある有効なエネルギーを利用することで，着実な地球と人類再生への第一歩を踏み出さなくてはならない。 そんなに難しいことではない。 DMEという安価でクリーシで身近に豊富にあるエネルギーが存在する。 しかも，その研究や開発に既に長い歳月と努力が払われ，部分的に実現·結実している。 これを更に推し進めない手はない。 それも日本はもとより米国，ロシア，中国といったエネルギー消費大国での利用技術の成果が蓄積されているのである。 DMEは多様な原料から生産することができる。 石油·天然ガスを巡っての資源獲得競争からも無縁である。 この分野での更なる研究·実証試験を国内で継続していくとともに，実務者·研究者の間の国際協力を深化させていかなくてはならない。 11月12～14日，L第四国アジアDME会議が北九州市で開かれた。 12月3日にはDME自動車普及シンポジウムが日中共催で上海で開かれる。 実用化がそこまで来ているDMEの種々の取組みを紹介しておこう。