最近の微生物利用水処理技術の進展

摘要

生物処理は、自然に即した水処理方法として古くから採用され普及してきた。浄水処理では微生物による自然浄化作用を応用した緩速ろ過法が普及し、下水処理では18世紀の終わりに、嫌気性菌による浄化法や好気性ろ床法が実用化され、19世紀の初めには活性汚泥法がアメリカとイギリスで確立された。 その後、嫌気性処理法や活性汚泥法は100年近く、生物処理の主流として下水のみならず、産業排水処理に適用されてきた。 しかし、産業革命以降の著しい技術発展に比べて、生物的水処理技術に関しては水質や処理速度を向上させるための部分的な改良はなされたものの、革新的な進展は見られなかった。