複数成分を扱える自動車触媒の経時劣化特性シミュレータの開発と応用

摘要

著者らはnmサィズの貴金属微粒子がμmサィズの担体に担持されている触媒構造を実在スケールで3次元的にモデルィヒする手法を開発してきた.並行して，キネティツクモンテかレロ法に基づいた触媒表面貴金属の2次元的シンタリングシミュレーション法の開発にも成功している.両者を反映し，新規に開発した3次元キネティツタモンテカルロ法に基づく経時劣化特性シミュレーション法を，異種担体上にそれぞれ同重量%の貴金属を担持した触媒に適用し，貴金属のシンタリングの度合いが異種担体上では定量的に異なることを経時的変化を含めて実証した.一方，複数種から成る担体の成分ごとの粒成長の様子や，表面積の減少の経時変化も算出することに成功した.[主張したい事項] (1)触媒の経時劣化特性シミュレータの計算手法，(2)本手法の資金属-担体双方の経時劣化特性評価における有効性，(3)本手法の複数種から成る担体の成分ごとの経時劣化特性評価における有効性.