プラズマCVDによる導電性DLC薄膜の作製与電気化学電極材料への応用

摘要

炭素材料は，化学·電気·製鉄·原子力関連など，さまざまな分野で利用されている．なかでも，結晶系がsp~3カーボンであるダイヤモンドは，1990年代中盤以降，ダイヤモンドを比較的速く製膜することの可能な低圧合成法が急速に普及し始めるのを契機として，ボロンを高密度にドープした導電性ダイヤモンド（BDD）薄膜の電気化学分野での基礎研究がスタートした．導電性ダイヤモンド電極は，特異的に広い電位窓や低い残余電流など理想的な分極特性を示すことから，近年，電気化学センサ材料などへの応用研究が活発に行われている．