工程データに基づく故障率推定及び故障率と故障件数の関係

摘要

機器の危害事象率（危険側の故障率）を評価する際に適用される，搭載部品の市場の故障率を予測する手段として，部品メーカの工程データを解析する手順が，JEITA（電子情報技術産業協会）の発行するガイドラインに示されている．この手順は市場実績のない新規に開発された電子部品にも適用する事ができ，他の故障率推定の手法と比較しても，実際の市場の故障率に近い予測結果が得られる．本稿では，故障率モデルを使用せずに，このガイドラインに示される部品メーカの工程データに基づく市場故障率の推定手順を説明し，その故障率が故障件数として実際に市場品質に与える影響について考察を行う．