真空凍結乾燥法を用いて残りコンクリートより回収したモルタル材および粗骨材の利用に関する研究

摘要

凍結降温時の水和の抑制を目的とし、若干量の凝結遅延剤を混入し前処理した残りコンクリートをセメントの水和が停止する-10℃以下で真空凍結乾燥すれば原セメントの性能をほぼ有するモルタル材と清浄な粗骨材に容易に分離回収できることを示した。次に本法により、回収したモルタル材は凝結硬化の問題なく長期保存が可能で、随時に任意量の加水再混合により流動性および強度が随意に得られるモルタルおよびコンクリートの製造に粗骨材と共に利用できることを実験的に確め、本法が残りコンクリートの有効利用の一方法として有用となることを示した。