仕上塗材の経年劣化を考慮した拡散理論に基づく中性化進行予測に関する研究

摘要

仕上塗材を施したコンクリートの拡散理論に基づく中性化進行モデルの検討を行い、その中性化深さは中性化期間との間にｔ～（1/2）則が成り立ち、仕上塗材の中性化抑制効果を表す中性化抵抗値は、コンクリートの中性化速度係数と拡散係数、仕上塗材の拡散係数と塗厚さから求められることを明らかにした。そして、考案した拡散係数測定装置により劣化した仕上塗材の拡散係数を求めて、中性化抵抗の理論値を導いた。中性化抵抗の理論値およびその理論値を用いた中性化予測値は、促進中性化試験から得られた実験値と対応する傾向が示され、本測定方法で評価した拡散係数により、仕上塗材を施したコンクリートの中性化進行を予測できることが確認された。