小型光通信装置の開発と宇宙光通信の最近の議論

摘要

開発を進めている衛星搭載用の小型光トランスポンダ（Small Optical Transponder, SOTA）について，現状を述べる．Breadboard model、Engineering modelおよびProto-flight modelと製作した装置を示し，衛星と地上局による光通信実験において想定している捕捉手順について述べる．また，宇宙機関の会合の一つであるThe Consultative Committee for Space Data Systems （CCSDS）において始まった宇宙光通信技術に関する標準化の議論について紹介する．加えて，これまでに実施された宇宙光通信の実験について、成功を収めた衛星と光地上局の組み合わせを実験で使用した波長に着目して整理する．これにより，技術の標準化の議論で用いられる実験データの取得状況を明らかにし，SOTAを用いた実験で取得されるデータの位置づけを明らかにする．