「現場における騒音測定の実務知識」：II.騒音測定の現場知識－船舶の騒音測定

摘要

船舶では乗員の生活する場所が居住区と呼ばれている。この場所は文字通り，乗船した人員が居住する場所となる。特に外洋を航海するような船舶では航海日数が長いため，その居住期間が数日間から数十日間に及ぶ場合があり，居住区の居住性を向上させることは船舶の付加価値を向上させるために，重要な項目の一つである。 居住区の騒音レベルについては国際規則で上限値が規定されており，これをクリアする必要がある。 船舶の場合，航海中は推進器用主エンジン，発電機等の機関を運転しっづけるため，機関の保守管理のために乗員が機関を設置した区画で長時間作業をする必要がある。 また，同様に操船区画でも船舶を操船するために乗員が常に常駐している必要がある。 このため，機関の設置区画，操船区画についても国際規則により騒音レベルの上限値が規定されている。