電動工具振動の人体影響評価

摘要

人体振動に関するISO規格，更にはJIS化が整いっつある中，我々電動工具メーカーはそれらの情報に対して常にアンテナを廻らせておかなければならない状況にある。 それら規格に従って，機械の振動を下げることは当然の取り組みであるが，多くの技術的難題がある。 本稿でほ震動ドリル，ロータリハンマを題材とした振動評価手法の研究を行った。両者は同じ作業に使われることがある。 例えば，コンクリートに穴を開ける作業である。 しかし，機構，製品コンセプトの違いから振動，騒音，能率などその性格は大きく異なる。 電動工具としては異なるカテゴリに属すものであるために両者の直接比較をしたことはほとんどなかった。 そこで人体振動の評価としてISO/TC 108/SC4/WG8で検討されている振動感覚閾値を利用し比較した。