大学における非密封RIの利用の現状と課題

摘要

大学における非密封RIの利用の現状を調べるのに，日本アイソトープ協会の医薬品アイソトープ部のご協力を得て，大学への非密封RIの出荷個数の年度推移についてデータを頂いた。非密封RIを多く利用している北大，東北大，東大，名古屋大，京都大，大阪大，九大へ出荷している合計個数の年度推移を図1に示した。この図に示すように，出荷個数が漸減していて，このまま推移すれば数年後には0となってしまう恐れのあることが分かる。実際には大学ごとに推移が異なること，毎年購入している核種は比較的半減期の短い核種で，長半減期核種を用いる研究の変化は年度推移では分からないことなどがあり，非密封RIを用いた研究が数年後に無くなることを意味している訳ではないが，大学における非密封RIの利用の減少かかなりな速さで進んでいることか懸念される。