基準音源を用いた等価吸音面積レベル測定方法

摘要

JIS A 1417:2000「建築物の空気音遮断性能の測定方法」，JIS A 1418-1:2000「建築物の床衝撃音遮断性能の測定方法一第1部：標準軽量衝撃源による方法」では，JIS規格のISO整合化に伴い，受音室の吸音性能によって室間音圧レベル差や床衝撃音レベルを補正し部材性能として評価する考え方が盛り込まれた。 上記規格には受音室の等価吸音面積を得る方法として，従来からの残響時間による方法を規定している。 一方，附属書には音響パワーが校正された基準音源を用いて室内の音圧レベルから等価吸音面積レベル（等価吸音面積のレベル表示）を求める方法が示されている。 本報告では，音圧レベル測定による等価吸音面積レベルと，残響時間測定による等価吸音面積の実測結果の差異，および測定上の留意点について述べる。 なお本稿は，建築学会音環境小委員会（現音環境運営委員会）に設置された「建物の音響性能測定法WG」で検討され，2003年3月に開催されたシンポジウム「室内の吸音性能測定法」の内容を抜粋したものである。