空調機用クロスフィンチューブ型 熱交換器の単体性能特性－第1報：機械拡管による伝熱阻害を抑制する高性能内面螺旋溝付管の適用による効果

摘要

地球温暖化をはじめとする地球環境問題への世界的な関心の高まりとともに，ルームエアコンやパッケージエアコンに代表される空調磯の省エネルギー化要求が年々高まっている．これに伴って，空調機の主要構成要素のーつであるクロスフィンチューブ型熱交換器の高性能化技術開発が機器メーカーを中心として絶間なく続けられているト．こうした中で，内面溝付管の形状開発や製造技術の進展に伴って冷媒側の伝熱促進技術開発が年々ある程度の成果を上げているのに対して，冷媒側に比べて1／100のオーダーにある空気側熱伝達率の促進技術の開発傾向はほぼ飽和状態にあり，冷媒側と空気側との熱抵抗のアンバランスが助長され，冷媒側の伝熱促進を進めても，期待されるほど熱交換器としでの性能向上が得られないという悪循環に陥っ七いる．さらに，熱交換器の製造工程において何らかの影響により内面溝付管が元来有する冷媒側熱伝達率が低下するようなことがあれば，空気側と冷媒側の熱抵抗が援軍するため，製造工程の改善が熱交換器単線性能に及ぼす影響度は冷媒側に伝熱鹿進を図った場合よりも大きくなること時明らかである．したがって，従来から取り組まれてきた管内側の伝熱促進技術開発と並行して，熱交換器製造工程における伝熱阻害要因の抽出およびその抑制技術開発がより重要な課題と考えられる．