雪寒対策と除雪機械の動向：豪雪地帯における地域対策について－北陸地方整備局における諸対策

摘要

我が国の積雪寒冷地域は国土面積の61％を占め、そこに全人口の23％の人々が住んでいる。 その中でも北陸地方は世界有数の積雪地帯であり、毎年降り積もる雪は、この地方の人々の生活や生産活動に大きな影響を与えてきた。 積雪地域の道路除雪·防雪·凍雪害対策は、昭和31年(1956)に制定された「積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法」（雪寒法）によりその緒についた。 とくに、除雪機械の技術革新はめざましいものがあり、除雪技術の転換点といわれる北陸地方を襲った「38豪雪(1963)」は、当時輸送の主役だった鉄道は完全にマヒし、「鉄道がだめなら国道をなんとかしろ」との建設大臣の一言がエンジニア達の開発意欲に火をつけ、土木用ブルドーザと人海戦術が主力だった除雪工法は大きく前進することとなった。